歯の先天性欠損に対する歯科矯正治療の有効性|広島タワー歯科矯正歯科

「学校の歯科検診で先天性欠損と言われた」「子どもの永久歯がなかなか生えてこない」――そんな経験をお持ちの親御さんは少なくありません。実は、永久歯が生まれつき足りない「先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)」は、日本人の約10人に1人に見られる、決して珍しくない状態です。

本記事では、広島タワー歯科矯正歯科の院長・丸川雅弘が、歯の先天性欠損に対して歯科矯正治療がどのように有効なのか、年齢別の治療の進め方から保険適用の条件まで、わかりやすく解説します。

歯の先天性欠損(先天性欠如歯)とは?

先天性欠如歯とは、永久歯が先天的(生まれつき)に存在しない状態を指します。乳歯はあるのに、その下から生えてくるはずの永久歯がない、あるいは最初から歯の数が少ないケースがこれにあたります。日本臨床矯正歯科医会の調査によると、永久歯の先天性欠如は日本人の約10〜11%(およそ10人に1人)に見られ、特に下の第二小臼歯上の側切歯に多く見られます。

先天性欠如歯をそのまま放置すると、次のような問題が起こる可能性があります。乳歯が残ったままになり将来的に抜け落ちる、歯並びが乱れ噛み合わせが悪化する、隣の歯が倒れ込んでくる、外見上の隙間がコンプレックスになるといった影響が生じます。だからこそ、早期発見・早期対応が大切です。

先天性欠損に対する歯科矯正治療の有効性

歯の先天性欠損に対して、歯科矯正治療は非常に有効な選択肢のひとつです。特に顎の骨が成長段階にあるお子さんの場合、矯正治療によって歯を効率よく動かし、欠如歯があっても美しく機能的な歯並びを作ることができます。矯正治療によるアプローチには大きく2つの方向性があります。

① スペースクロージャー(隙間を閉じる)

欠如歯のあるスペースを矯正装置で閉じる方法です。隣の歯をスペースに移動させることで見た目上の隙間をなくし、自分の歯だけで噛み合わせを完成させます。インプラントや義歯が不要で、欠如が1〜2本で隣接する歯が代わりに機能できる場合に適しています。

② スペースオープン(隙間を保持・確保する)

矯正治療で歯並びと噛み合わせを整えながら、将来的なインプラントや補綴(ほてつ)治療のためのスペースを確保する方法です。最終的にインプラントや審美補綴で理想の歯を再現でき、欠如本数が多い場合や前歯の見た目を重視する場合に適しています。矯正治療終了後、顎の成長が完了してから(一般的に18歳以降)インプラント治療を行うことで、長期的に安定した結果が得られます。

年齢別の治療アプローチ

小児期(混合歯列期・7〜12歳頃)

顎の骨がまだ成長中のこの時期は矯正治療に理想的なタイミングです。先天性欠如歯の早期発見とスペース管理、将来の矯正治療への準備、顎の成長を利用した咬合誘導が可能です。まず精密検査(レントゲン・CT)で欠如歯の有無と本数を確認し、治療計画を立てることが最初のステップです。

思春期・青年期(13〜17歳頃)

永久歯が揃い始め、矯正治療の本格的なスタートに最も適した時期です。顎の骨がまだ比較的柔らかく歯を動かしやすい状態にあります。マルチブラケット装置やマウスピース型矯正装置(インビザラインなど)を用いて歯列全体の矯正を行います。この時期に適切な矯正治療を行うことで、成人後にインプラント治療を受ける際も理想的なスペースと骨量が確保されます。

成人(18歳以上)

顎の骨の成長がほぼ完了しており矯正治療の難易度は上がりますが、もちろん治療は可能です。スペースクロージャーとスペースオープンのどちらを選択するかは、欠如歯の本数・位置・噛み合わせの状態を踏まえて決定します。インプラントとの併用治療が選択肢として加わり、審美性・機能性ともに高水準な結果を目指せます。

矯正治療×インプラントの組み合わせ治療

先天性欠如歯の治療において、矯正治療とインプラント治療を組み合わせることで最も理想的な結果が得られるケースが多くあります。まず矯正治療で全体の歯並びと咬合を整えてスペースを確保し、顎の成長完了後(18歳以降)にインプラントを埋入、最終的に審美的・機能的に自然な歯並びを実現するという流れです。矯正治療でスペースを正確に管理しておくことで、インプラント体が入る骨量・スペースが確保され、術後の安定性も高まります。

保険適用について

先天性欠如歯の矯正治療は、一定の条件を満たす場合に公的医療保険(健康保険)が適用されます。先天性欠如歯が6本以上ある場合(2020年改定)、または厚生労働大臣が定める疾患に起因する咬合異常として認定される場合が対象です。6本未満の欠如の場合は原則として自由診療となりますが、各種分割払いやデンタルローンにも対応しています。詳しい適用条件については初回カウンセリングでご確認ください。

広島タワー歯科矯正歯科での治療の流れ

当院では先天性欠如歯でお悩みの患者さんに、①初回無料相談・口腔内診査、②精密検査(レントゲン・CT・口腔内写真)、③治療計画のご提案、④矯正治療開始、⑤経過観察・完了、という5つのステップで丁寧に対応しています。必要に応じてインプラント科・補綴科と連携しながら、患者さんにとって最善の結果を追求します。

まとめ

歯の先天性欠損は、適切な時期に適切な治療を受けることで、機能的にも審美的にも美しい歯並びを手に入れることができます。矯正治療は先天性欠如歯に対して非常に有効なアプローチであり、特に成長期のお子さんには早めの受診と対応が将来の治療の選択肢を大きく広げます。「先天性欠損と言われたけどどうすればいい?」とお悩みの方は、まずはお気軽に広島タワー歯科矯正歯科へご相談ください。初回のご相談は無料で承っております。


【監修】
広島タワー歯科・矯正歯科 院長
丸川 雅弘(まるかわ まさひろ)
広島大学歯学部卒業 / 広島大学歯学部矯正科入局
【所属】日本矯正歯科学会 / 日本舌側矯正歯科学会 / 日本成人矯正歯科学会 / インビザライン認定医 / E-LINEシステム修了 / HARMONYシステム修了

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